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映画『キネマの神様』は山田洋次監督の「ニューショウワシネマ」でした

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原田マハさんの原作小説『キネマの神様』を2014年に読んでいて

凄くいい小説の印象があったので

この映画は楽しみにしていました。

しかし、原作とは全く別物で

『キネマの神様』タイトルだけが同じ“監督山田洋次の『キネマの神様』”に

なっていたのでした。

引用:映画.com

『キネマの神様』の概要

まず最初に『キネマの神様』の原作映画までの流れを

まとめておきますね。

キネマの神様』は、原田マハの長編小説。2008年12月12日に文藝春秋から単行本が刊行され[2]、2011年5月10日に文庫化された。

2021年には、映画化に際し山田洋次が脚色した『キネマの神様』のシナリオを基に生まれた新たな物語である、『キネマの神様 ディレクターズ・カット』(文藝春秋刊、単行本)が発売された。

2018年には舞台化され、2021年には映画版が公開された。

引用:ウィキペディア

出典:文春文庫

映画『キネマの神様』ストーリー

“映画の神様”を信じ続ける男の人生と、彼を取り巻く人々との愛や友情、家族の物語を描く。

映画監督を目指し、助監督として撮影現場で働く若き日のゴウは、撮影所近くの食堂の娘・淑子や仲間の映写技師テラシンとともに夢を語らい、青春の日々を駆け抜けていた。

しかし、初監督作「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大きなケガを負い、作品は幻となってしまう。大きな挫折を味わったゴウは夢を追うことを諦めてしまい、撮影所を辞めて田舎へと帰っていった。

それから約50年。かつて自身が手がけた「キネマの神様」の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める。

引用:映画.com

※このブログに掲載する写真は「映画.com」からの出典です。

 



前半はかなり期待外れの内容

映画が始まって前半30分間は、もの凄く戸惑いました。

沢田研二さんの演技が朴訥過ぎたり(悪い言い方をすればぎこちなかったり)

沢田研二さんは演技指導でこの演技をしたのかな?

それとも、志村けんさんをイメージしたのかな?

色々考えてしまいました。

ギャンブル、酒好きのゴウが借金で家族に迷惑をかけるという

ストーリーの設定があまりにもありきたり過ぎたりした為

原作ってこんな内容だっけ?と思ったりして、

この映画は一体誰に観てもらいたかったんだろうかと

首をかしげてしまうほど内容でした。

原田マハさんの原作を読んでいる方は

原作を忘れて観た方がいいです。

少し、状況が変わったのは沢田研二演じるゴウの若かりし時代に

変わってからでしょうか。

ゴウさんの青年時代を演じるのは菅田将暉くん。(映画の助監督役)

この映画は、菅田将暉くんの演技で持ったと言ってもいいかもしれません。

出典:映画.com

この映画は全体的に昭和感を演出しているせいか、

俳優陣の演技が皆ゴツゴツしているんですね。

そんな中でも、菅田将暉くんの演技は昭和感を保ちつつも光っていましたね。

そして、菅田将暉くんに淡い恋心を演じるのが淑子演じる永野芽郁ちゃん(ゴウの妻になります)

出典:映画.comより

彼女は演技と言うよりも食堂の看板娘にピッタリの役処だったと思います。

もう一人、桂園子(主演女優役)演じる北川景子さんのスクリーン映えする姿。

昭和の白黒映画に出てくるのですが、昭和の大女優を観たような気がしました。

出典:映画.com

やっぱり、映画には女優が映えないといけません。

こうして現在と過去を行ったり来たりして

映画1時間程過ぎてからようやくこの映画は面白くなってきます。

 



後半にこの映画の見どころが

この映画で原作に姿が似ているのは小林稔侍演じるテラシンではないでしょうか。

テラシンはゴウの友人でもあり、困った時の拠り所にもなっている存在。

青年時代野田洋次郎が演じ、淑子ちゃんを片思いするが、

淑子ちゃんは、ゴウが好きな為振られてしまうという切ない役処でもある。

テラシンを演じる

小林稔侍さんと野田洋次郎さんはしっかり脇を固めていましたね。

こういう、淡い恋愛物語も入れつつ、

後半に突入するわけですが、ここからは、また現代に戻って

ゴウが助監督時代に書いたシナリオ『キネマの神様』を

現代風にして書き直して

脚本家の登竜門でもある木戸賞に応募してみることを

孫の勇太(前田旺志郎)に薦められ、

ふたりでシナリオを作り始める。

そして、その応募の結果はみごと大賞を受賞し、賞金100万円を得ることに。

出典:映画.com

ここからは、涙涙の授賞式シーン

宮本信子さん演じる淑子の顔が

若き頃を演じる永野芽郁ちゃんの顔に

似てるんですよね。

そして、コロナで廃業寸前のテラシンの映画館での泣かせるシーン

そして、ラストへと続いて行きます。

 



最後に

この映画は敢えて昭和の映画をイメージして作ったのではないでしょうか。

はっきり言って、展開も構成も演出もベタなんです。

でも、観終わった時は、この映画はこれでいいなじゃないかと思ってしまいました。

この映画を表現するとしたら「ニューショウワシネマ」じゃないかな。

そんな風に感じましたね。

出典:映画.com

山田洋次監督は『キネマの神様』の内容というより

このタイトルが気に入って、ご自分の長年撮りたかった映画にしたんじゃないかな。

残念だったのは主役予定の志村けんさんが亡くなったこと。

今考えると、代役の沢田研二さんが一番役どころが難しかったんだろうなと思う事

その反面、菅田将暉くんとのイメージの繋がりとしては沢田研二さんで

オーライだったかなと思う事ですね。

(拓陽の戯言です。失礼致しました。)

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