雑誌「Pen」【井上陽水が聞きたくて】2020,5/1・15号にちなんで
私も井上陽水さんの曲を選んでみました。
井上陽水「氷の世界」は衝撃的でした
井上陽水さんは私の学生時代の音楽の大ファンでもあり変革者の一人でもありました。
彼の「氷の世界」を聞くまでは、いわゆる歌謡曲なるものを聞いていて愉しんでいたのですが、
「氷の世界」を聞いてからは、衝撃が走って、“なんなんだこれは”状態でした。
もう世界観が今までとは全く違っていましたから、ほんとカルチャーショックでした。
出典:雑誌「Pen」井上陽水が聞きたくて2020,5/1・15号
「窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り
きっと誰かがリンゴ売りのまねをしているだけなんだろ」
こんな現実か寓話かわからない世界を書いた歌詞が今までにあっただろうか。
出典:雑誌「Pen」井上陽水が聞きたくて2020,5/1・15号
それからは、井上陽水の今までの曲を聞きまくりました。
当時、私の家にはステレオという物がなかったので、
カセットテープで聞いていたと思います。(もう今は昭和レトロ専門店しかないと思いますが)
もうどれもこれも初期のレコードの曲は斬新で、これが“フォーク”かと感じていました。
(当時はまだニューミュージックという言葉は無く、フォークの分類に入っていました)
まあ私は結構影響を受けましたので、その影響を受けた中で特に3曲選んでみました。
『桜三月散歩道』 私の住む場所を選んだ曲
歌:井上陽水
作詞:長谷 邦夫
作曲:井上陽水
ねえ 君二人でどこへ行こうと勝手なんだが
川のある土地へ行きたいと思っていたのさ
町へ行けば花がない
町へ行けば花がない
今は君だけ見つめて歩こう
だって君が花びらになるのは
だって狂った花が咲くのは三月出典:lyricjp.com
この曲は桜が咲いている場所へ行くと必ずと言っていいほど口ずさんでしまうのですが
「川のあるところへ行きたいと思っていたのさ」って歌詞がどうしても忘れられなくて
今住んでいる場所が川が歩いて4~5分のところにあって、
川沿いには桜が綺麗に咲く場所を選んでしまったのです。
もう生活にまで影響を受けてしまっています。

『最後のニュース』 悲惨な映像を観ると思いだす曲
出典:雑誌「Pen」井上陽水が聞きたくて2020,5/1・15号
「筑紫哲也のニュース23」のエンディングに使われていた曲で有名ですね。
今、ウクライナの戦争で悲惨な映像が流れていますが
こういった、悲惨な映像をニュースで観る度、この曲は思い出してしまいます。
「忘れられぬ人が銃で撃たれ倒れ みんな泣いたあとで誰を忘れ去ったの」
そして最後に「今あなたにGoodーNight」で締める。
戦場の世界と、こちらの平和な世界の夜とのこの落差が何とも言えない複雑さをもたらせる。
名曲だと思います。
『神無月にかこまれて』 井上陽水の真骨頂 この曲は外せない
歌:井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
人恋しと泣けば十三夜
月はおぼろ 淡い色具合
雲は月を隠さぬ様に やさしく流れ
丸い月には流れる雲が
ちぎれた雲がよくにあう出典:lyricjp.com
雑誌「Pen」の井上陽水特集号には、誰も選んでいなかった曲なんですが
この曲の歌詞は、井上陽水さんの新骨頂だと私は思います。
もう言葉のチョイスが芸術的だし、遊び感覚も含んでいると思う。
10月の少し荒れた様子が映像的でもあるし、日本美術的でもあるし、文学的にも称賛できると思う。
まだ、知らない人は是非聞いてほしいな。
出典:雑誌「Pen」井上陽水が聞きたくて2020,5/1・15号
番外編 『積み荷のない船』
歌:井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:浦田 恵司
積み荷もなく行くあの船は
海に沈む途中港に住む人々に
深い夜を想わせて間に合えば 夏の夜の最後に
遅れたら 昨日までの想い出に出典:lyricjp.com
この曲は沢木耕太郎著の「深夜特急」のテレビ番組の挿入歌として作られた曲なんですが
実は私はこの番組を観たことがなくて、動画でしか聞いていないのが残念なんです。
沢木耕太郎著「深夜特急」は沢木耕太郎ファンには旅小説のバイブル的な存在で、
私も夢中で読んだ小説なんです。

沢木耕太郎氏と井上陽水氏は仲がいいみたいで、沢木氏の本の後書きや対談でも登場しています。
ですから、この番組の音楽も担当されたのかなと勝手に想像していますが。
まあ、そんなこんなで5作品ご紹介させて頂きました。
井上陽水さんの曲は今聞いても、何かしら心に残るものが多いと思いますので
YouTubeでも聞いてみてください。


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