昨年ですが、『コレクター福富太郎の眼』展をあべのハルカス美術館で鑑賞してきました。
そのなかで、私が印象的であった2点の絵をピックアップしてみました。
「コレクター福富太郎の眼」展覧会の概要
まず最初に展覧会の概要ですが
会場 あべのハルカス美術館
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F開催期間 2021年11月20日(土)~ 2022年1月16日(日)(終了しました)
概 要
高度成長期を生き生きと駆け抜けた実業家福富太郎(1931~2018)は、近代日本 絵画の屈指のコレクターでもありました。
本展は、作品を追い求めた福富太郎の眼に焦点をあて、鏑木清方や北野恒富に代表される東西画家の美人画をはじめ、時代を映す黎明期の洋画から戦争画に至るまで、その類まれなるコレクションの魅力を約80点の作品をとおしてご紹介します。出典:あべのハルカス美術館
福富太郎は昭和を代表する実業家です。
31歳でキャバレーの立ち上げ、全国に44店舗を展開させ
「キャバレー王」と呼ばれた実業家だったそうです。
「眠れる女」:コレクションの流れとは違う癒しの絵
彼のコレクションを観ていると、やはり独特の特徴を持った絵が多いことに気が付きます。
どこか、情念や怨念のような「念」を感じる絵が多いなと。
これは、キャバレーを経営する実業家という
一種特別な世界を携わる方ならではの、美術選眼かなと感じました。(個人的偏見です)
その中で、少し傾向とは違いますが、気に入った絵があったので、絵葉書を購入しました。
<山本芳翠「眠れる女」>です。
すごく優しい表情で眠っている女性ですね。
なぜ、福富氏がこの絵を選ばれたのかがよくわからないのですが
私はこの絵を観た時に吸い込まれるように見続けていました。
展示されている絵がかなり刺激的な作品が多かったので
この絵は大変癒されました。
「軍人の妻」:刺激的な絵だがじっくり鑑賞してほしい絵
もう1点は先程の絵とはまったく違いますが
この絵も強烈な印象を残しました。
<満谷国四郎「軍人の妻」>です。
この絵を観た時は、全身が“ぞわっ”としました。
なんて悲しい絵なんだろう。なんてつらい絵なんだろう。
これが戦争の姿だと思いました。
心への衝撃が大きくて、正視できない人も多くいるかもしれませんが
この絵はもっと世間に知ってほしい絵だとも思いましたね。
この絵を観るだけでもこの展覧会は価値があると思います。
今後も各地巡回予定です。
この展覧会はこれからも日本の各地を巡回するようですね。
是非機会があれば鑑賞してほしいと思います。
・高知県立美術館
会期:2022年1月29日(土)〜3月21日(月・祝) (終了しました)
住所:高知県高知市高須353-2
・富山県水墨美術館
会期:2022年7月15日(金)〜9月4日(日)
住所:富山県富山市五福777
・岩手県立美術館
会期:2022年9月17日(土)〜11月6日(日)
住所:岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
追記:ツイッターネタ
なかなか面白いツイッター記事がありました。
写真も豊富です。
これから、行かれる方は参考になると思います。
キャバレー王のアートな世界に潜入!コレクションに必要なもの?そりゃ「愛」でしょう https://t.co/tQgAW45JGn
— 拓陽 (@fukunaga1960) June 25, 2022
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