この映画はタイトル「ミッドナイトスワン」 “深夜の白鳥”ですよね。
黒と白。この対比の映画だったと感じた。
草彅剛さん演じるトランスジェンダーの凪沙と
服部樹咲(新人女優)さん演じる桜田一果。
母親からネグレストを受けるが、
凪沙の元でバレーの才能が花開く中学生。
白鳥の湖を踊る一果の真っ白な衣装。
その真っ白さを際だたせる、
凪沙の心と体のギャップを抱えながら生きていく姿の対比が
この映画の構成、演出のテーマであると感じられた。
草なぎ剛演じるトランスジェンダーの主人公と親の愛情を知らない少女の擬似親子的な愛の姿を描いた、「下衆の愛」の内田英治監督オリジナル脚本によるドラマ。
故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙。ある日、凪沙は養育費目当てで、少女・一果を預かることになる。
常に社会の片隅に追いやられてきた凪沙、実の親の育児放棄によって孤独の中で生きてきた一果。
そんな2人にかつてなかった感情が芽生え始める。
草なぎが主人公・凪沙役を、オーディションで抜擢された新人の服部樹咲が一果役を演じるほか、水川あさみ、真飛聖、田口トモロヲらが共演。
出典:映画.com
原作は監督である内田英治氏ということなので、
ご自分のイメージ通りの映画になったと思うのだが。
このシーンは少し2人の気持ちが近づいたシーン。
観ている方もほんわか温かくなりました。
出典:映画.com
この映画の最も印象に残ったのが、
凪沙の性転換手術を受けたが、アフターケアを怠り
紙おむつに血が滲み、ベット横たわる瀕死の状態の凪沙の姿だろう。
タイでの手術がうまくいかなかったのだろうか?
実際にこんな悲惨な状態になることがあるんだろうか?
と顔をしかめながらこのシーンを観ていたのだが、
後でネットで調べてみると、
映画に対して一部のLGBT当事者や専門家からの批判も多いようで
医療専門家の意見としては現実には考えにくいとの意見。
まあ、こういった情報を知ってちょっとほっとしたんだけど
インパクト欲しさの映画の演出で描かれたんだろうけど、
強烈なシーンだったので
この映画を観た人は
間違った知識は植え付けられただろうなと感じましたね。
瀕死の状態で二人で海へ。2人は何を考えていたのだろう。
出典:映画.com
その後、凪沙が一果に抱えられながら海を見に行く場面で
凪沙が絶命してしまうシーンだけれども、
幻覚で少女が見えたり、
一果がバレーを踊るところを見ながら亡くなっていく。
最後に凪沙は女性になれたんだろうか、
母親になれたんだろうか。
色々な感情が生まれましたね。
出典:映画.com
日本アカデミー大賞作品賞、
草彅剛さんは主演男優賞と輝いた作品。
私の辛口な感じでは、
ややありがちな設定に感じたし、
何か新しさが欲しかったかなと思う。
しかし、ある意味タブーにチャレンジした映画でもあったかも。
日本アカデミー賞は取らなかったようだけど音楽は良かったかな。
映画にも合っていたし、
物語の臨場感を盛り上げたように思う。
最後のエンドロールもしっかり余韻を愉しめながら観れたしね。
最後に、戯言で申し訳ございません。失礼致しました。
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