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フジテレビ「新宿野戦病院」クドカン脚本ドラマ 感想 第11話まで

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テレビ
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フジテレビ7月3日スタート

宮藤官九郎脚本ドラマ「新宿野戦病院」鑑賞しました。

クドカンさんのドラマは大好きなんですが

最近、映画「ゆとりですがなにかインターナショナル」

観ていたので、そのドタバタ劇を思い出してしまいました。

正直言って、映画の内容しかり、やたらバタバタしていたり

セリフもやアクションも大きかったり

とにかくスピードが早くて“これが今の時代が求めているのものか~

と思って私は苦手な映画でした。

その映画と今回のドラマの作り方がよく似ていたので

クドカンさんはこのパターンの演出に変わったのかなと

前半30分は我慢の時間でしたね。

 



後半はクドカンさんの演出を堪能

ドラマが面白く感じたのは

ヨウコ・ニシ・フリーマン小池栄子さん)が高峰亨仲野太賀さん)の

足にしがみついて人工マッサージを止めさせたことがわかった時ですね。

伏線が引かれていたんだとわかった時に

ここからクドカンさんの演出が始まるなと思いましたよ。

手術のシーンも笑いを持ち込んで面白かったけれど

演出の妙は、後半に色々なことが物語化されていきました

ヨウコが持っていた四角い缶は戦地で預かってきた缶であること。

そして、老人に撃たれたムハマドがその手渡す人物と思ったが

人違いであったこと。(この落とし方がいい)

ムハマドを撃った老人が暴力団の構成員だったこと。

後半は“実は○○”をたたみかけてきて、

クドカンワールドを堪能できました。

 



カオスな世界を作り上げる

それにしても色々な要素をぶち込んできましたね。

はっきり言って社会的背景や変化に興味のない方には

わからない内容が多かったと思うんです。

新宿歌舞伎町の実情NPO法人の内容。ジェンダーレスについての考察。

不法移民について。不動産の有効利用医師の仕事について。

その他にも

英語と岡山弁のギャップ軍医と美容皮膚科医の混在。など

カオスな世界と作り上げていくところは

クドカンさんならではじゃないでしょうか。

 



それから、俳優陣も豪華でしたね。

主役のお二人をはじめ

実力派俳優さんがぞろりと

濱田岳さん、橋本愛さん、高畑淳子さん

柄本明さん、生瀬勝久さん、余貴美子さん

お笑い界からは塚地武雅さん

私はその中でも高峰はずき演じる平岩紙さんに注目したいですね。

目だった役どころではないですが

柄本明さんとのペアシーンが多い中

なにかしら存在感を残す姿が印象的なんです。

(表情も好きなんですよね)

いずれにしろ、あまり表に出したくない

ダークな話題や要素が盛りだくさんなドラマは

これからの展開も楽しみですね。

 



第3話まで観て

24年7月17日の第3話鑑賞しました。

第1話は何だかいろいろな要素が盛り込まれ過ぎていて

ちょっと苦手感が強いドラマでしたが

第2話以降、前提条件がわかったおかげで

ドラマも落ち着いて観れるようになりました。

じっくり鑑賞できるようになると

クドカンさんの演出がすごく気になりだして

他にはないエンタメドラマを楽しめるようになりました。

 



演出で気になったポイント

その演出で気になったポイントをまとめてみました。

① まずは小池栄子さんのセリフが回を重ねるごとに

英語が主になっていること。

字幕がずっと流れていて、洋画風に見えていること。

有りそうで無かった演出だと感じました。

② そして、戦場シーンを入れることによって

」起こっている「平和と戦争」の対比

その中でも恋愛感情や女心を隠さない面白さ。

常にシーンの中にギャップを落とし込んで

笑いを作っていること。

このドラマは常に“ギャップ”を意識して作られている気がします。

③ 放送コードぎりぎりを狙って作られている。

第3話のファーストシーンを観ていて、

大丈夫か?と思ってしましましたが

このドラマは下ネタ流血シーンもぎりぎりのところまで

考えて作られている気がします。

またオーバードーズや軍医の治療シーン等、

テレビ内の過激度の挑戦がみえます。

④ セリフの中にタランティーノの名前が出てきた時に

ハッとしたのですが

タランティーノ映画のエロティシズムサイケデリックレトロな映像を

このドラマでも表現しているなと感じました。

⑤ 最後に、この夏の医療ドラマがいくつか放送されていますが

その中では、一番、医療の本質をついているドラマだと思いました。

命や体の強さや弱さ何を守るべきか等の核心的なことが

小池栄子さんのストレートなセリフから伝わってきます。

その他、インフルエンサー動画の配信インバウンド保険

まさに時代の背景をタイムリーに取り込まれていることも

スピード感を感じますね。

次回も楽しみです。

 



第7話まで観て

このドラマは回を追うごとに惹き込まれるようになってきました。

第5話ではヨウコ小池栄子さん)が

危篤状態のホームレスのシゲさん(新井康弘さん)の体に馬乗りになり

心臓マッサージを繰り返し、

最後は“笑う”という医師としての力を出し切るシーン

医療ドラマの傑作シーンに残ると確信した場面もありました。

(小池栄子さんは最優秀女優賞を上げたいと思いましたよ)

第5話はある意味このドラマの頂点の回だと思っていましたが

第7話はそれを超えてきましたね。

堀井しのぶ塚地武雅さん)の体は男性、心は女性のトランスジェンダー

母親藤田弓子さん)の認知症とを掛け合わせた展開は圧巻でした。

母親は実家での堀井しのぶ(塚地武雅さん)を父親と認識させ

病院内での堀井しのぶ(塚地武雅さん)を息子であると認識させる。

しかも、堀井しのぶ(塚地武雅さん)はその認識をわかっていたと答える。

トランスジェンダーと認知症をここまで心に響く描き方をしたドラマ

初めてじゃないでしょうか。

家庭内での2人のやり取りや、カフェでの衣装の着替えによる“変身”等

この前振りが、最後の場面によく効いていましたね。

ヨウコと白井(高畑淳子)の漫才のような掛け合い

亨(仲野太賀さん)と勇太(濱田岳さん)と舞(橋本愛さん)との

微妙な関係を笑いに変えているところも流石です。

役者さんの演技もノッテいる気がしますね。

クドカンさんのドラマが好きな私は

また新しいクドカンさんを見たような気がします。

次回作が楽しみです。

 



第11話(最終話)を観て

最終回観ました。

正直、ルミナウイルスの感染話が出てからは

コロナウイルスの過去経緯をなぞっているようで

新しい展開を感じる驚きは少なかったですね。

(スミマセン、いつもサプライズ展開を期待しているもので・・)

最終回も比較的オーソドックスな展開で

“クドカンらしさ”が少なかった気がします。

どちらかと言えば、社会的メッセージに重きを置いた気もします。

ただ、風俗店を病床や隔離療養部屋に使ったアイデア

新宿歌舞伎町ならではで流石だなと思いましたね。

あと、ファーストシーンの横並びの食事シーン

松田優作主演の「家族ゲーム」を思い出しましたし、

ヨウコが風俗店で座っている椅子や座り方は「エマニエル婦人」が

そのままコピーされていました。

このドラマは古い映画が時々スパイスとして使われているのも特徴で

私のようなオジサンや年配の方、映画好きの方にも

隠れミッキー的な楽しみのドラマ作りだったのか

ただ単に、クドカンさんの遊びだったのか・・。

最後、ヨウコが手錠のかかった両手を上げ去るシーン

彼女らしさやドラマのシンボリックなショットでした。

サザンの歌をバックにオールキャストによるエンドロール

豪華で見ごたえがありましたね。

ペヤング食べながらもう一度観たらもっと楽しいかな?

最後まで笑読頂きましてありがとうございました。

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