23年9月3日のNHKEテレ日曜美術館
「天にささげる“霧” 霧の彫刻家・中谷芙二子」観ました。
中谷芙二子さんは初めて知る方でした。
こんなに世界的に活躍している方だとは・・・。
御年90歳ということですが
とても、その年齢を感じることのない
しっかりした言葉の数々と仕事への思い。
そして、「霧の彫刻」という言葉も
初めて聞きました。
“アート”ではなく“彫刻”としたところに
中谷芙二子さんの思いがあるのだろうなと感じましたね。
いい番組だったので、備忘録としてまとめてみました。
笑読頂けると幸いです。
中谷芙二子の仕事
中谷芙二子さんは番組内でも
いくつものプロジェクトの実績や依頼があることを紹介。
フランスのの文化勲章まで取られている方だそうです。
初期の仕事では大阪万博のパビリオンに「霧の彫刻」を纏わせる仕事に
携わっていたことも知り驚きました。
“霧”が、まるで命を宿したかのように舞い、言葉にならない言葉を語りかける。
アーティストの中谷芙二子さん(90)は、これまで半世紀にわたり「霧の彫刻」を制作。
フランスの芸術文化勲章を受章するなど国内外で高い評価を得てきた。
今回、初めて密着取材が許され、創作の舞台裏に迫る。
自然と対話し、自然に礼儀を尽くすことから生まれる唯一無二の世界とは。
引用:日曜美術館
印象的だった仕事の中では
「雪の化学館」の中庭にグリーンランドの石を60トンも運んできて
「霧の庭」を作ったこと。
中谷さんは静かな優しい口調ですらっと話されていましたが
自分の考える仕事を現実化させる為には
とんでもない強い意志の持ち主であるとことがわかりました。
雪の科学館の中庭には霧の彫刻「グリーンランド氷河の原 霧の庭 #47704」が常設されています。
北極圏のグリーンランドは宇吉郎氏が晩年、雪氷研究に打ち込んだ場所。
中谷芙二子はこの作品をつくるにあたってグリーンランドに渡りました。
グリーンランドの環境・文化大臣から許可を得た上でグリーンランドの氷河の石を60トン分当館へ移設。その上から霧が立ち上る“霧の庭”をつくりました。
霧の向こうには湖や名峰・白山が見え、また夕刻となれば、その先に夕日が沈む様子にも出会えます。
館内では雪の結晶を人工的につくる実験の実演なども見られ、子どもたちもこの場所でいろんな発見をするはずです。
引用:日曜美術館
もう一つの仕事は
国営昭和記念公園こどもの森 「霧の森」が印象的でした。
この森の中に広がる霧を観た時は
まさに、自然の中の霧の美しさを再現しているなと感じました。
中谷芙二子が初めて霧の彫刻を発表したのは1970年。
大阪万博のパビリオンのひとつ、ペプシ館で行いました。
その後、霧の彫刻を子どもたちの新しい遊具として公園に導入する初の大規模プロジェクトが計画されました。
それが東京・立川市にある国営昭和記念公園の「霧の森」です。
80年代半ばに設計に着手し、1992年に実現。50年以上にわたって続けられている霧の彫刻の中でもとりわけスケールの大きなもので作者自身の思い入れも深い作品です。
「未来をになう子どもたちためにこそ霧の彫刻をつくりたい」。このときから今日に至るまで中谷芙二子の原動力は変わっていません。
引用:日曜美術館
「未来の子供たちに、自然を感じてほしい、霧の彫刻を感じてほしい」
という意味の言葉が聞かれました。
田中泯さんとのコラボ 越後妻有里山現代美術館
そして、なんと言っても
ダンサー田中泯さんとの中谷さん「霧の彫刻」とのコラボでしょう。
越後妻有里山現代美術館の中庭の水が張った空間の中での
幻想的な霧と田中泯さんの即興の踊りは
観ていてなぜか涙が出てきました。
その芸術性の高さになぜか心昂ったのかもしれません。
【日曜日の #日曜美術館 は…】
— NHK びじゅつ委員長 (@nhk_bijutsu) September 1, 2023
霧の彫刻を手掛ける #中谷芙二子 さん。
50年以上にわたって自然を全身で体感できる作品を制作してきました。#田中泯 さんとのコラボレーションに密着。
Eテレ 9月3日(日)朝9:00https://t.co/jghSHzBE27 pic.twitter.com/sbTulQckgc
中谷さんはジャズに例えていらっしゃいました。
田中泯さんの心に感じるままのダンスと
中谷さんの「霧」の即興の演出。
まさにジャズの演奏。
そして心通じるセッション。
いい番組を観賞することができました。
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