私的 超解釈
まんがでわかる『ニーチェの哲学』【人間的な、あまりにも人間的な】を
私なりに、超解釈すると、
今、人間が善い悪いを決めてるのは、
人間自身が都合のよい解釈をして正当化し
自ら本心の判断を押し殺しながらでも
みんなの社会という檻の中で、
少々我慢しながらでも生きている。
そんなことをしていたら、
人間本来の真の生き方はできない。
だから、そんな偽善な世界から抜け出して、
自由の精神を求めて生きよ。
ってことかな。
フリードリヒ・ニーチェ(1844~1900)
ドイツの哲学者。24歳の若さにして大学教授となり、27歳で第一作『悲劇の誕生』を出版。実在主義の先駆者であり、「生の哲学者」とされる。神、心理、自我などの既存の概念を逆説とも言える理論で提唱し、文学・哲学の分野に多大な影響をおよぼした。
引用:イースト・プレス
2016年11月 初版 イースト・プレス㈱発行
この漫画には『アンチクリスト』も掲載されています。
超要約 【人間的な、あまりにも人間的な】
前半 物語ストーリー
フリッツ(牧師学校に通う青年。父親は愛人を心中。病気の母親と2人暮らし。)
が主人公でこの物語は展開する。
彼は、実は本当は牧師になりたいのでは無く、音楽の才能もありそちらに進みたかったのだが
周囲の期待に背けず、音楽への道のチャンスも諦めるか、又は
元の生活に戻るかの葛藤をしている矢先に、
お手伝いのリタのノイローゼ気味な介護対応で、母親が亡くってしまう。
その時に出た言葉が「良心の呵責」で、やりたいことができなかったと。
しかし、母親が亡くなったことで、「良心の呵責」その気持ちが無くなった。
そこから、「ニーチェ」が登場する。
道徳の系譜
ニーチェは「良心の呵責」が無くなっておめでとう。と。
※ここから、ニーチェの思想が爆発するので、わかりやく列挙していきます。
この漫画に出てくる重要な言葉に「」書で表しわかりやすくさせました。
「良心」 人間が定めただけのうわべだけの理論に過ぎない。
人間的な解釈に過ぎない。
上記のことを知って、人間は初めて「健全な魂」を取り戻せる。
誰しも自身のもつ「自由精神の力の開放」を望んでいる。
しかし、その「生命本来の力を持つ人間」は驚くほど少ない。
皮肉なことに人間社会は「持たざる者」が大半を占める。
やがて「力の持つ物」と「持たざる者」に隷従されるようになり、
支配社会が生まれた。
そして、「力の持つ物」は“善”となり、
「持たざる者」は劣っている“悪”を格付けされるようになる。
そこから「持たざる者」は“正義”という言葉を使いだし
「大衆の利」で復讐も“正義”の権利を与え出したのだ。
その「善悪」の定義こそが、人間の堕落をさせてしまうからだ。
同じように「良心の呵責」なんてものは、
奴隷賤民たちのまやかしに過ぎない。
「持たざる者たち」が「持つ者たち」を、
すなわち、弱者が強者を押しつぶす
自然の摂理に反した不自然な道理を押し通そうとしている。
そうならない為に、
“自然の摂理に従い進化すること、我々の新たな次元へ導く”『超人』になる為に
「持たざる者たち」の「善悪」に「超人の存在」は危険分子になってしまうが
「持つ者たち」も生き残る為にせめぎ合いうなかで
彼らはすべての人間が望む「尊重すべき目標の存在」「理想」を打ち立てる。
これこそが「禁欲的な理想主義の本質」 『神の誕生』の秘話である。
神の定めを守っていれば、命を脅かされることは無くなった。
案の定、人々は「疑問」を持つことを忘れ、神の教えを享受していった。
しかし、そもそもが「理想」が「健全なる魂」の欲求と「真逆」なのだ。
この「虚無」が蔓延している限り、
人類は矛盾に満ちた卑劣な存在から抜け出せない。
それを乗り越えるためには「善悪の価値」を破壊し
人類としての可能性を広げる新たな価値を創造しなければならない。
善悪の彼岸
”生は生となるために死に向かい
死は死となるために生を生む。”
これが『永劫回帰』だ。
生と死のこの無限の営みこそが生命に与えられた使命。
そこには「善」「悪」「理論」「定義」等は一切ない。
長い歴史をかけ解明しようとしてきた世界は一体何か。
これこそが人間があみだした人間的なものに他ならない。
つまりは自らの都合のよいものに変換し再構築した世界に過ぎない。
そう人間的な解釈では「真理」の証明は永遠にできない。
そうこの世界は「虚無」と「矛盾」でできた「檻」だ。
「持たざる者達」から見れば実によくできた「箱庭」だ。
「檻」の中の法則さえ守っていれば安泰だ。
多少の窮屈さもさほど苦痛ではない。
だが、この偽りの中に居る限り
「人間の健全な魂」が戻ることは永遠にない。
さあ、「持つ者」よ。
“人間の人間的なしがらみ”を越えて「善悪の岸」を渡るのだ。
生命の最も根源的な作用に導くままに闘わねばならない。
過酷な道を、暗闇の恐怖を、
乗越えて行かなくてはならない。
「自由は精神の開放」を。
「自らの持てる力の開放」を。
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この漫画の絵は、ニーチェがとても激情しながら話するシーンが多い。
また、内容が回りくどいので、とても読んでいて疲れました。
そんなに力説しなくてもいいのにって。
取り敢えず、この漫画を読んで
ニーチェの扉を開けたのかなと思っています。
このブログをまとめる際に重要な言葉を先に整理していくと
内容もよくわかりましたので、
この中でも重要文に色を付けてみました。
あと、読みながら感じたのは岡本太郎さんの主張する言葉に
よく似ているなと感じました。
要は他人の言葉や行動に流されるのではなく、自分の道を歩めと。
それが、他人になんと言われようと自分と闘いながら進んでいけよと。
ニーチェの言葉の意味とは違うかもしれませんが、
「真の姿」はそんなところに隠れているんじゃないかと。
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