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漫画『人間仮免中』卯月妙子著|【壮絶人生エッセイ漫画】

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漫画
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漫画『人間仮免中』概要

この漫画は2012年5月に第1刷発行 ㈱イースト・ブレスより

<こんなマンガ>

夫の借金と自殺、自身の病気と自殺未遂、AV女優他様々な職業…
波乱に満ちた人生を送ってきた著者が36歳にして出会い恋をした、25歳年上のボビー。

男気あふれるボビーと、ケンカしながらも楽しい生活を送っていた。
そんなある日、大事件が起こる――。
年の差、過去、統合失調症、顔面崩壊、失明……
すべてを乗り越え愛し合うふたりの日々をユーモラスに描いた、感動のコミックエッセイ!

引用:㈱イースト・ブレス

< 評価・各賞 >

出版後、続々と反響があらわれる。「このマンガがすごい!2013」でオトコ編3位、「本の雑誌」が選ぶ2012年度ベストテン第1位、「THE BEST MANGA 2013このマンガを読め!」第2位、「オトナファミ」2013年2月号に掲載された全国3000店の書店員によるアンケート結果を集計した「2012年コレ読んで漫画ランキングBEST50」で第2位となり高評価を得た。

引用:ウィキペディア

作者紹介

読後の感想

強烈、壮絶、衝撃的そんな言葉が読後にまず出てくる。

卯月妙子恐るべし。

この漫画は彼女の「壮絶人生エッセイ漫画」と言ってもいいかもしれない。

彼女は頭も体も“壊れた”状態で漫画を描きながら生きている。

いや、恐らく神様から生かされているんだと思う。

あなたは、“自分の体験を漫画に描いて人々に何かを残しなさい”と。

以下、目次に沿って内容紹介します。

 



目次1 人間仮免中

プロローグ  いきなり歩道橋から飛び込む卯月妙子。(この時はなんのこっちゃわからない)

第一章 人間仮免中を箇条書きすると

卯月妙子の実家のおやじが神経症になる。

卯月妙子の統合失調症

これがかなり重症なのです

元旦那の飛び込み自殺未遂植物人間になって1年半後に死亡

元旦那の入院の為にSM雑誌AV女優で働く。

ちょっと言葉にしにくいカルト系

背中に戒名の刺青を入れる。

般若心経入りだそうです

ストリップ譲になる。ストリップしながら自傷行為してしまう。

これは伝説化してるみたいです

とまあ、かなりハードな生き方と言うか経験をされている方です。

反面、ボビーという62歳のオヤジに卯月さんが惚れ込み

ボビーも歳の差が25歳も離れて、

自分も先が知れてるから他の男を探せと突き放すも

卯月さんのボビーに対する気持ちが強くて離れられない。

ボビーさんの男気がいいんですね

そんな、おじさんとおばさんの切ない恋バナもこの漫画の見所です。

卯月さんは実は元旦那との間にシゲル君という子供(高校生)がおり

母親の顔も見せるシーンがあります。

高校生の子供がいるとは、びっくりしました

そして、何か出来事が起こるごとに統合失調症の病気による感情の押さえが効かなくなり

包丁を振り回す、自傷行為を行なう、妄想、幻覚、幻聴を見る聞く等の症状が出てしまう。

かなり鬼気迫った感じでした

最後は、プロローグの歩道橋からのダイブをしてしまう絵に戻るということでした。

これが第1章のラストでした。

あっけらかんと描かれていますが、やっちゃった!って感じです

これが創作では無く、卯月さんの体験談と言うのですから、

人生極限で振り切ってるなという印象でした。

 



目次2 歩道橋バンジー編

第1章の歩道橋からバンジーをしてその後のお話が第2章。

顔面から落ちたそうで、顔面が粉砕骨折

かなりひどい顔で、顔が壊れていました

しかし、脊椎や脳には奇跡的にけがが無く、っていうか命が助かったことが奇跡

ただ、片目だけは失明した模様。

片目は失いましたが、顔面の負傷だけってほんと奇跡ですね

漫画では完全に顔がゆがんで描かれていました。

右目が斜め上に描かれていました

顔の治療中は精神病の薬が飲めなかったようで

妄想、幻想、幻聴の様子がギャグマンガ調に描かれていました。

看護婦さんが自分のことの悪口を言ってるシーンが多かったなあ。

妄想が止まらないんですね。

この章では、治療や手術、整形など病院での出来事が細かく描かれています。

顔が切貼り状態になってました

実際はどうだったんだろう?

痛々しかったり、生々しかったりで、悲惨だったり

これは、卯月妙子さんの下手ギャグ漫画であったことが功を奏した気がしました。

下手に漫画がうまいと悲惨すぎて

途中で読むの止めちゃうかも

後はボビーさんの愛情やおかあさん、親戚のおばさんのお見舞いの姿が

この漫画の救いだったかもしれないな。

周りの人が、彼女がどんな顔になっても

生きることを懸命に勇気づけてくれたことが幸いしたね

やがて、顔の整形も終えて

なんとか退院できて、通院で治療することになったんだけど

粉砕骨折を整えた状態口がまだ開かないんだけどね

相変わらず統合失調症の病とは決別できずにいるので

外出するにもパニックを起こすのを抑えることが精いっぱい。

ここでも、お母さんとボビーの献身的な姿が印象的でした。

おかあさんやボビーの愛って素敵!

最後に、焼き鳥屋のおやじが自分も右目を失明しても焼き鳥焼いてるぜ

障害を克服するのは度胸ですぜ!」の言葉には痺れたな。

思わぬところで焼き鳥屋にオヤジの一言が泣ける

そして、ラストシーン、朝のゴミ出しをしながら、ボビーを見送り

生きてるって最高だ!の言葉。

表紙の帯の言葉がここに出てきたんですね。

 



目次3 ザ・後日談、 入学祝い

この章では卯月さんが実家に帰ろうとしたんだけど

今度はおかあさんもうつ病になってしまって、実家へは帰れず。

どこまで不幸続きなんだ!

北海道のぽんさんの精神障害施設のお世話になる、人情厚いお話。

でも、人には恵まれてるよね

もう1話は息子のシゲルが東京へ遊びに来て

高校入学祝いを、ビックカメラと原宿へ買い物へ行く話。

せめても母親らしい姿を見せたいと

懸命の姿に心打たれます

卯月さんは人ごみの多いところへ行くと精神が錯乱するので

薬でそれを抑えながら必死に息子シゲルに母親らしいところを見せようとする

涙ぐましい話でした。

目次4 あとがき

あとがきには、卯月さんのこれまでの統合失調症との戦い

そして、治療薬の飲み過ぎによる後遺症との戦いの中で

この漫画を、人の助けを得ながら描きえたことが書かれていました。

人間はここまで満身創痍でも頑張れるんだなと感心したとともに

それでも生きることは素晴らしいんだということを教わった気がしますね。

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