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漫画『失踪日記』吾妻ひでお著/『うつうつひでお日記』も

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漫画
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読後に感じたこと

この漫画、吾妻ひでおさんの実際にあった話を

ご自身で漫画化されているんだけど

失踪やホームレスやアル中の結構きついめの体験を

あっけらかんと漫画にしているところに感心してしまった。

笑える場面も多いんだけれど

実際はもっと苦しいんだろうなと想像できる場面も多々出てくる。

知っているようで知らない世界なので、

生の話はある意味勉強にもなるし、

こんな風になるんだという怖さも教えられた。

2005年3月 第1刷発行 イースト・プレス

文化庁メディア芸術祭大賞とか日本漫画家協会賞大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞

輝かしい賞をとった作品もわかるような気もするが

苦い実体験の話なので、

純粋なギャグマンガで取ってほしいなという気持ちもあり複雑です。

「全部 実話です(笑)」(吾妻)

突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働──『アル中病棟』に至るまで。
著者自身が体験した波乱万丈の日々を、著者自身が綴った、
今だから笑える赤裸々なノンフィクション。

・第34回日本漫画家協会賞大賞
・平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞
・第10回手塚治虫文化賞マンガ大賞
・第37回日本SF大会星雲賞ノンフィクション部門

引用:Amazon失踪日記

2005年3月 第1刷発行 イースト・プレス

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夜を歩く

 【目 次】
    夜を歩く
    街を歩く
    アル中病棟
     巻末対談 吾妻ひでお×とり・みき
     裏失踪日記

引用:Amazon失踪日記

最初の失踪を読み始めていきなり

漫画を描くことが精神的にストレス(鬱、不安、妄想)になり、

仕事から逃避して、自殺も試みたようですが

漫画を描くという仕事はやはり「創作」の苦しさというのが

伝わってきましたね。

でも漫画を見ていると、

吾妻さんは飄々とホームレスをしている風に描かれているので

これが楽だとは思いませんが、

ご自身の気性には合っているのかなと

感じるようにも見えました。

でも実際は、寒さで死ぬような体験であったり、

空腹のひもじさ、雨風の厳しさ等

まさにサバイバルな感じ。

漫画を描く精神的な苦痛より、

ホームレスで生活する厳しさの方が大変だと思うのですが

実際になってみないとわからないですね。

反面、人間って生きようと思えば何とかなるって

変な自信ができました。(笑)

街を歩く

2回目の逃避の際は、

原稿を落としたことがきっかけの様でしたが

頭から得体の知れないものが出ているのを

漫画で描いていましたので

何か幻覚のようなモノが見えていたのかもしれませんね。

それにしても、たばこと酒は

どんなことがあっても止められないものなんですね。

そこは感心してしまいます。

街を歩く」では、配管工の仕事をすることになるんだけど

世の中には、どんな場面にも出会いがあって、

仕事があるんだなと感じた。

配管工の仕事はやはり重労働で、

重労働をするとその大変さから

漫画を描く創作の仕事をしたくなるらしい。

(創作仕事をしだすと逃げ出したくなるんだけどね)

人間って、より楽な方へ楽な方へ行きたがるけど、

どこもそれなりの苦しいことが有るんだよね。

配管工の仕事も色々な人間関係があって、

面白く漫画化されていて

それなりにうまくやっているのかなと思っていたら、

最後はやっぱり辞めちゃって

することが無くなって、また漫画の仕事を始めたら

今度はアル中になってしまうという、なんて気持ちの弱い人なんだと。

漫画にすると面白いけど・・・。

アル中病棟

逃亡癖も困ったものでしたが、

アル中も結構怖いと感じましたね。

アル中も名前はよく聞くんですが、

実際の姿を漫画で見ていると地獄ですな。

飲んでは吐き、飲んでは吐くの繰り返し

挙句は幻覚が見え始めて、

寝ることもできない。

家族のことはあまり書かれていませんでしたが、

家族も地獄でしょ。

よく離婚されませんでしたね。

アル中病棟の話も面白可笑しく描かれていたので、

面白かったですが、

まあ、アル中になる人が集まっているわけですから、

まともな人はいませんよね。

この章では、そんな癖のある人達が紹介されていて

異次元の様子が面白かったですが。

薬物と同じでなかなか酒の依存からは抜け出せなくて

戻ってくる人が多いようですね。

学ぶことの多い漫画でした

著者について

1950年2月6日、北海道生まれ。
上京後就職するもほどなく退社。漫画家板井れんたろう氏のアシスタントを務め69年にデビュー後、「ふたりと5人」「やけくそ天使」などのギャグ、「パラレル狂室」「メチル・メタフィジーク」「不条理日記」(=79年、第10回日本SF大会星雲賞コミック部門受賞)などの不条理・SF、「陽射し」「海から来た機械」などのエロティックな美少女ものなど様々な作風で各方面から絶大な支持を得る。「ななこSOS」「オリンポスのポロン」はアニメ化された(両作品とも05年に早川文庫で復刊)。
89年に突然失踪、した後の顛末は本書をご覧ください。入院後半のエピソードは続編?にて。 –このテキストは、comic版に関連付けられています。
 
引用:Amazon失踪日記
 

この漫画はご自身の2度の失踪と配管工の仕事、

そしてアル中病棟の話でしたが

まあ、よく漫画の仕事に復帰できたことと思います。

ご自身の性格的なこともあるんでしょうが、

このように生きてきたことも

結局は吾妻さんならではの生き方だったのかもしれないなと感じました。

漫画は凄く評価されて漫画の3冠を取られたので

いい漫画だったと思います。

知らない世界で学ぶことも多かったなと。

それにしても、女の子の漫画は可愛いんですけどね。

表紙の裏に書かれているインタビュー

最後に、とり・みき(漫画家)さんとの対話も漫画を締めるには良かった。

表紙の裏にはシークレットインタビューも書かれているので

併せて読むことをお薦めします。

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追記『うつうつひでお日記』

この漫画は、アル中病棟を退院した後からの日記で

2004年7月7日~2005年2月16日までの

吾妻ひでおさんの日々が画かれた漫画です。

最初、読み始めて何が面白くてこの漫画掲載してるんだろと感じた。

でも、折角買ってきたんだしもう少し我慢して読んでいると

この人マジで大丈夫か?

こんな生活しても生きて行けるんだ。と

変な興味が湧きだして

ページを繰りだしたのです。

【吾妻ひでおが描く事件なし、波乱なし、妄想ありの日々の記録。】

『失踪日記』の吾妻ひでおが、仕事もせずに読書とうつとお笑い&格闘技番組に明け暮れた、どん底の2004年7月~2005年2月までの日常を、淡々と綴ったプライベート日記。
心にしみます!
引用:KADOKAWA

毎日朝はコーヒーとパンを食べて、

うつ気分で調子が悪い時は、薬を飲んで、また寝て

起きたら、嫌な仕事を少しして

昼ご飯(たいてい麺類)食べて、その後散歩に出かけて

図書館で本や、雑誌を読んで

家では、漫画と小説、テレビでお笑いや格闘技を観て

睡眠薬を飲んで寝る。

という1日を過ごしている。

読書と薬づけの日々

しかし、感心することは

本を読むスピードがもの凄い早い。

1日に2冊くらいは読んでいる感じでしたね。

それ位、読了された本が紹介される。

あと、音楽もクラッシク系から大西ゆかり、クレージーケンバンド等幅が広い

うつの症状は大人になってからだと思っていたんですが

どうも、中学生頃かららしいので

もう持病と言ってもいいかもしれない。

これは、辛いかもしれませんね。

おまけに、腰痛が酷いようで、

こちらも、ロキソニンやバッファリン飲んでました。

もう薬漬けでしたね。

最後は『失踪日記』が売れてハッピーエンド

最後は『失踪日記』が売れてハッピーエンドで終わるんですけど、

それまでも、咳がひどくて

たばこ止めればいいのにと

こちらまで、心配してしまう描写が多かったことが気になりました。

日記の途中に出てくる女の子がみんなエロ可愛くて

この漫画生かせばもっと売れるだろうにと

素人ながら思った次第でした。

吾妻ひでおさん、結局食道がんで2019年に亡くなられたようですね。

波乱の人生だったようですが、

ご自身の「自由」を生きてきたんじゃないでしょうか。

ご冥福をお祈りいたします。

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