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『旅の絵日記』文庫本|平野レミ、和田誠著を読んで(ネタバレ少々)

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本のあらましと平野レミさんと和田誠さんの紹介

今回の『旅の絵日記』は1990年7月に講談社より出版された書籍の文庫版です。

平野レミさんと和田誠さんご夫婦、そして長男 唱くん(中2)次男 率くん(小4)の4人で

フランス、スペイン、モナコ、イタリア7月25日~8月18日までの

夏休み家族旅行の日記です。

平野レミさんは、テレビで料理愛好家として大胆な家庭料理をつくってる、とにかく明るい元気なイメージのおばさんが私にはあるのですが、略歴をみて少し驚いています。

平野レミ
東京生まれ。料理愛好家・シャンソン歌手。父は仏文学者平野威馬雄氏。

イラストレーター和田誠氏と結婚後、雑誌に創作料理を発表。主婦として家庭料理を作り続けた経験を活かし、〝シェフ料理〟ではなく、〝シュフ料理〟をモットーにテレビ、雑誌などを通じて数々のアイデア料理を発信。

元気印の講演会のほか、特産物を使った料理で全国の町おこしなどにも参加し好評を得る。

ツイッターの140字レシピも好評で、40万人以上のフォロワーを持つ。また、キッチン道具の開発も手がけ、革新機能をプラスさせたレミパンプラスも発売中。

著書に、『平野レミの新・140字レシピ』(扶桑社)、『平野レミのお勝手ごはん』(宝島社)、『平野レミのしあわせレシピ』(自由国民社)、『わたしの和だし』(ナツメ社)など多数。

出典:Amazon「旅の絵日記」

和田誠さんは、イラストレーターで有名な方で、週間文春の表紙を描いている人と言えばわかりやすいかもしれませんね。

和田誠
一九三六年生まれ。多摩美術大学卒。

七七年から「週刊文春」の表紙を担当。

グラフィックデザイナー、イラストレーターとして書籍の装画、装丁を数多く手がけた。デザイン、絵画の分野で文藝春秋漫画賞、講談社出版文化賞など受賞多数のほか、翻訳、映画監督、エッセイ執筆など幅広い活動により菊池寛賞を受賞。絵本を含む自著は二百冊を超える。

二〇一九年一〇月死去。

出典:Amazon「旅の絵日記」

Bitly

以前にこんなブログも書きました。

イラストレーター【和田誠】の仕事を観て
【2022/08/30:和田誠展スケジュール追記】 【巡回情報】巡回先として、美術館「えき」KYOTOが追加決定しました。のこり4会場となりますので、ぜひお越しください🙌🏻⁡2022年11月19日〜12月18日 北九州市立美術館 分館202...

このお二人がご夫婦だったということも、正直驚いていて、平野レミさんと和田誠さんの性格が全く違うのが逆に惹かれ合うのかなと勝手に想像してしまいます。

残念ながら、2019年10月に和田誠さんはお亡くなりになりました。

恐らくそんなこともあり、テレビで和田さんの特集が組まれたり、この本も文庫化されたのでしょう。

さてこのヨーロッパの旅は、関原彰さんという写真家さんで、パリ在住の

平野レミさんが以前パリで一緒に仕事をされていて、お友達という方。

この関原さんが現地の地理にも詳しいので、ご自分の写真の仕事も兼ね

レンタカーでドライバー、通訳、街のガイドをしながら旅をしていくスタイル。

まあ、なんというか理想的というかうらやましい・・。

旅のあしあと

最初はフランスから入ります。

フランスではエッフェル塔やセーヌ川の遊覧、ルーブル美術館、オペラ座等観光。

おのぼりさんってレミさんも言ってるけど、子供たちもいることだし

自分達も初めての様だったのでとても楽しそう。

出典:このブログ掲載のイラストはすべて『旅の絵日記』平野レミ 和田誠著の出典です。

この日記は平野レミさんの買い物レストランでのメニュー選びや食べるシーンが常に出てきます。

まあ旅の日記ってそういうものだとは思いますが。

でも不思議に飽きずに読めるんですよね。

和田さんのイラストがとても多いし、シーンが浮かんでくるからかもしれません。

ピレネーを超える途中でサーカスのポスターを見つけてサーカスを観るところは

自由な車の旅だなと感じました。イラストもいいですね。

フランスからスペインへ

スペインに入ってからは、小さな町を旅しながらグラナダまで到着。

オリーブ畑を見たり、アルハンブラ宮殿を見学したり。

マドリッドでは闘牛は見れなかったけど、近くの田舎町で闘牛を観ることができたことは

子供たちも大喜びで、最高の思い出になったでしょうね。

和田誠さんはレストランで料理を選ぶ際、とにかく知らない料理を食べたいらしく、

メニューを適当に指さし注文をしていたようです。

好奇心の塊のような人だったみたいですね。私もその気持ちはわかる気がします。

次のバルセロナでは、現地ののんちゃん夫婦と再会し

ガウディのサグラダ・ファミリアやグエル公園、買い物を堪能。子供たちは動物園に。

スペインから国境またぎでフランスへ

バルセロナの後は再び国境越えでフランスへ。

ここでは、アルルの街でゴッホの描いた跳ね橋を見学したのが印象的でした。

(私が美術が好きなもので、画家やその絵についてのエピソードに敏感なせいです)

そのあと、コート・ダジュール、サン・トロペ、カンヌ、ニース、そしてモナコへ。

モナコではお祭りを観ることができたり、海洋博物館へ出かけたり。

フランスからイタリアへ

次は最後の国イタリアへ。そしてピサの斜塔まで、車でとばす。

ピサの斜塔に登ったことも子供達には記憶に残るだろうな。

その後フィレンツェで、レミさんが買い物欲求を満たし、葡萄畑を眺めながら次のシエナへ。

シエナでは城壁の中を見学し、700年~800年もの歴史を感じる。

いよいよ、この旅も終わりに差し掛かってきた時にハプニング。

率くんの体調が悪くなってきた。

長い旅には色々ハプニングがつきものだが、子供の病気は心配だろうな。

ペルージャのお医者さんが良かったのか、薬が効いてきたのか数日で治ってきた。(良かった)

最後はローマで

ペルージャからアッシジ、最後はローマ。

ローマでは、コロッセオ、「真実の口」等を見学。

率くんの体調も万全でない為、ホテルで休ませながら、レミさんと和田さんで交互で

率くんの世話と観光を続ける。

このあたりは、折角のローマ滞在なのでわかる気がするな。

唱くんと和田さんはカラカラ浴場、サンピエトロ寺院、スペイン広場。

レミさんはナツィオナーレ通りを最後のショッピング。

ローマ最後の食事は少し元気になった率くんもいっしょに

中華料理と一度入ったことの有るイタリアンレストランでした。

8月18日、ローマ~パリ経由東京へ 無事帰国しました。

感想:私も一緒に旅ができました

長いようで短い旅だったでしょうね。

この本を読んでいて、レミさんの飾らない自然な言葉が良かったのか、

和田さんのやさしいイラストがたくさん載せられていることで相乗効果をもたらせたのか。

一緒に旅をしている感じがしました。

私も夫婦で30年程前にイタリアやスペインを旅行したことが有るので、

当時の体験も蘇ってきましたね。

ほのぼのした読書ができました。

大切な一冊になりそうです。

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